立場を演じるということ - 俺妹第8話感想

会社のKさん(二児の父)が猛プッシュしていた「俺の妹」TV版を観ました。


「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」


どんなストーリーかというと、冷えきった関係だった妹から、とあるきっかけで「人生相談」を持ちかけられるという話。


http://www.oreimo-anime.com/story/intro.html


その後、彼は今までの分を取り返さんばかりに献身的に世話を焼きます。
そして、ある出来事が起きます。


「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」



※みなさん既にご覧になっているでしょうから余計な心配かもしれませんが、以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。注意してください。



妹の書いた小説がアニメ化されることになったのですが、制作会議の席上で、スタッフ達は原作を無視した内容に作り替えようとします。妹はショックで寝込んでしまい、彼が代わりに会議へ参加することになりました。

そこで彼は、アニメ制作スタッフに向けて、熱く語ります。妹がとても傷ついていること、どうか原作通りに作って欲しいこと。最後には土下座までします。


ただ、劇中でも言及されている通り、彼は妹の成功に嫉妬していました。それなのにどうしてこのような自己犠牲の精神を発揮できるのかというと、それは自分が「兄だから」。アニメは詳しくないし、活躍が妬ましいけど、自分は兄という立場だから、こう言うしか無いと。そう言って頭を下げたのです。



この後も彼は一貫して世話を焼き続けるわけですが、このように感情に左右されず、自分の立場にふさわしい行動を選択できるということは、組織で働く上でとても評価される点ではないかと思いました。特に役割分担が厳格化された大企業などでは、彼のような安定感のある人材は重宝されるでしょう。うらやましいですね。